「数学ガール」コミック版 下

読みました。面白かったです。母関数の話があまり無理なく入っていたのが、良かったように思います。

4840125864数学ガール 下 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
原作/結城浩・作画/日坂水柯
メディアファクトリー 2009-07-23

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あと、原作の分割数の章のドラマが結構好きでした。「僕」が問題に正攻法で取り組むが、難しくて苦戦。そこへミルカさんが、少し発想を変えることで鮮やかに解いてしまう。さらにテトラちゃんが、粘り強く具体的な解を数え上げてしまう。道の選択を誤ったとショックを受ける「僕」。しかし後日ミルカさんが、正攻法の先にも、道のりは長いもののちゃんと道が開けていることを示す。・・・という展開でした。

それが、内容がフィボナッチ数列に置き換わって、コミック版である程度再現されたのは良かったですね。テトラちゃんの計算ノートはお見事。

ただ、個人的には「僕」の気持ちをコミックでももう少し読みたかったかも。上記の原作の分割数のときにも、一度大きなショックを受けてがっくりきているところ、その後ミルカさんによって救われたところ、なんかは、「僕」に感情移入して涙が出そうになったことを思い出しました。まあ、そこは内容がフィボナッチ数列に置き換わった影響でやむを得ないようにも思います。

実は数学ガールでは、ミルカさんよりもテトラちゃんよりも、「僕」が一番好きなキャラクタなんです。・・・って変でしょうかね?

まあとにかく、このような画期的なコミックがきちんと完結したことは素晴らしいです。できれば続きも出てほしいですね。